大人顔負けの熱演! 映画『ルーム』天才子役ジェイコブ・トレンブレイの凄さ
関連 :
アカデミー賞をはじめ世界64の映画賞を受賞した感動作『ルーム』のレンタル開始が決定、劇場を涙で濡らしたあの天才子役ジェイコブ・トレンブレイの名演技が今度は自宅でたっぷりと堪能できる。本作で高い評価を獲得し、最新作が目白押しのジェイコブ、主演のブリー・ラーソンも、メガホンを取ったレニー・アブラハムソン監督も太鼓判を押す次世代を担う若き俳優の魅力に迫ってみた。
【関連】『ルーム』フォトギャラリー
2006年、カナダ生まれ。現在10歳のジェイコブは、5歳の時から映画、TVのオーディションに参加し、2013年、『スマーフ2 アイドル救出大作戦!』で主人公夫婦の一番下の息子を演じ注目される。その後、数々のTVシリーズで天才子役ぶりを発揮し、2015年、映画『ルーム』のジャック役に大抜擢され、シカゴ、ラスベガス、サンディエゴの映画批評家協会賞を受賞した。
『ルーム』で魅せたジェイコブの名演を振り返ってみよう。母親ジョイ(ブリー)は、誘拐犯によって密室に閉じ込められ、ジェイコブ演じるジャックはそこで生まれ、5歳まで「部屋」以外の世界を知らない。ところが、ジョイの決断で脱走を試み、映画の後半、ジャックは初めて現実社会に身を置き、戸惑いながらも徐々に順応していく。
まさにこの映画、ジャック役が成功の鍵を握るといっても過言ではないが、当時、8歳だったジェイコブは、「ジャックは外の世界を全く知らない。でも、母親から勇敢であることの大切さを教わったんだ」と役を正しく理解していたという。撮影3週間前からブリーと一緒に過ごし、「本物の親子」としての振る舞いを自然に身につけたジェイコブは、小さな「部屋」で健気に生きるジャックをリアルに演じ、脱走シーンでは、「ジェームズ・ボンドの気持ちがわかったよ」というほど(子供にとっては)ハードな演技も見事にクリアする。
そして後半、祖父母の大きな家で徐々に覚醒していく子供の気持ちをジェイコブは、急ぎ過ぎず、緩やか過ぎず、目の前に起こる事変に自然に反応しながら、ジャックという複雑な役を演じ切った。アブラハムソン監督は撮影を終えて改めてジェイコブとの出会いに感謝する。「彼は俳優として素晴らしい技術を持ち合わせていた。まるでカジノで大金を当てたような気分だったよ」。
本作で一躍脚光を浴びたジェイコブは、当然のようにハリウッドで引っ張りだこの子役となりオファーが殺到。現在、ケイト・ボスワース共演のホラー『ソムニア ‐悪夢の少年‐』、ジュリア・ロバーツ共演のドラマ『Wonder(原題)』、『ジュラシック・ワールド(原題)』のコリン・トレヴォロウ監督作『The Book of Henry(原題)』などの最新作が目白押しだ。2017年、大人顔負けの演技力で映画ファンを魅了するジェイコブ・トレンブレイの活躍に期待したい。
映画『ルーム』は9月16日よりTSUTAYAだけでブルーレイ&DVDレンタル開始。