『ダイ・ハード』監督、マッドマックスとアメコミ映画を痛烈批判
『アベンジャーズ』シリーズに『X-MEN』シリーズ、今や隆盛を極めるアメコミ映画だが、こうした作品を快く思っていない映画人もいるようだ。日本でも大人気の『ダイ・ハード』のメガホンを取ったジョン・マクティアナン監督は、アメコミ映画を「ファシストによって製作されている」と痛烈に批判している。
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フランスのメディア・プレミエールのインタビューを受けたマクティアナン監督は、近年のハリウッド映画について聞かれると、ジョージ・ミラー監督の『マッドマックス』(79)は楽しめたものの、世界中で大ヒットしたシリーズ最新作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)は「企業向け製品さ」と一刀両断。
ここから話題はアメコミ映画に映り、マクティアナン監督は『キャプテン・アメリカ』シリーズに対する批判を展開する。「ファシストたちによって製作されている映画がある。コミック本のヒーローたちは、商業的な存在だ。アメリカの強さや攻撃性を礼賛するキャプテン・アメリカは、ここ50年のアメリカが生み出したものの中でも、最悪なものの一つだよ。何十万人もの人々が、このバカげた幻想のせいで死んだ」と切り捨てている。
マクティアナン監督は、FBIに虚偽の供述をした罪で2013年に刑務所に収監され、2014年に釈放されていた。現在は、孤児と女性を軸に展開する、セリフが少ないアクション映画『Thin Rain(原題)』を撮影するため、ヨーロッパに滞在している。同作の主演女優にはケイト・ブランシェットを狙っているようだが、ブランシェット側からの明確な返答は、今のところないという。