リリー・フランキー&亀梨和也、『桐島』監督作で親子役 三島由紀夫の異色SF実写化
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1962年に発表された三島由紀夫の異色SF小説『美しい星』が実写映画化され、主演にリリー・フランキー、共演に亀梨和也、橋本愛、中嶋朋子らキャストが発表された。監督は、映画『桐島、部活やめるってよ』で第36回日本アカデミー賞最優秀監督賞および最優秀作品賞を受賞した吉田大八が務める。
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原作は、核戦争勃発の恐怖に脅える冷戦下の国際情勢を背景に、「自分たちは地球人ではない。宇宙人だ」と突然目覚めたとある家族が「人類を救わねば!」と使命に燃えて奮闘するさまを風刺たっぷりに描いた寓話小説。世界に終末の匂いが色濃く漂う度に版を重ね、2011年の東日本大震災以降も部数を伸ばし、現在54刷45万部のロングセラーとなっている。
学生時代に読んで以来、映画化を切望してきたという吉田監督が、現代を舞台に極めて大胆に脚色する本作。ヘラヘラといい加減に生きているテレビのお天気キャスターである父・重一郎役のリリーは「学生の頃から三島由紀夫のファンでしたが、脚本を読んでみたら原作とは異なる面白さが加わっていて、ワクワクしました」と出演に喜びのコメント。
また、暗い野心をたぎらせるフリーターの長男・一雄役を演じる亀梨は「脚本を読んで、今の時代の問題意識が描かれており、僕自身もまさに実感しているものでした」と作品に共感。「30歳になったこのタイミングで、このテーマで、しかも吉田監督とのお仕事というのは、自分はとてもついていると感じます」と心境を語った。
このほか、自分の美しさが最大のコンプレックスという女子大生の長女・暁子役に橋本、退屈と倦怠をもてあまして怪しい「水」ビジネスにはまり込んでいく母・伊余子役に中嶋がキャスティングされた。
映画『美しい星』は2017年5月、全国ロードショー。