『ゴジラ』60年の歴史、映画を支えたスタッフが栄光と挫折を語る
全世界で大ヒットを記録したハリウッド超大作『GODZILLA ゴジラ』のブルーレイ&DVDがいよいよ2月25日より発売される。注目は、超豪華限定生産5枚組セット。本作のメイキングや資料ドキュメンタリーに加え、新生ゴジラのアクションフィギュア、オールカラーブックレット、さらには貴重な未発表映像、インタビューを収録したゴジラ生誕60周年記念DISCなど、ファン垂涎の特典が満載だ。
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ゴジラ復活を待ち望んでいたオールドファンから、本作でゴジラの虜になった若者世代まで、全てのゴジラファン必見の映像といえば、日本限定の生誕60周年記念特典DISCだ。中でも歴代ゴジラのデザインをたどるクロニクル映像と、ゴジラ映画を支えたスタッフたちのインタビュー集は、今だから話せる裏話も含め貴重な情報の宝箱だ。
例えば、『ゴジラ』第1作(54)では、水爆実験によって古代の眠りから目覚めた恐竜の一種としてゴジラは想定されていた。反核・反戦の思いを込めて水爆のきのこ雲をモチーフにしたデッサンも候補に挙がったが、あまりにも強烈過ぎるということから、ティラノサウルス、ステゴサウルス、イグアノドンを参考に軌道修正。ところが今度は、完成した1号スーツが重さ100kg近くにも達し、これでは俳優が動けないとすぐに改善されたという。
2作目の『ゴジラの逆襲』(55)では、対戦怪獣アンギラスが出現したことから、より動きやすくスリムなボディに変更。以降、こうしたモデルチェンジは、時代の要請と共に幾度となく繰り返された。当然、対戦相手も多様化し、当時、現場に携わっていたスタッフは、「飽きられないように工夫していたが、キングギドラの“操演”には参ったね。動かす側は大変だったよ」と、懐かしそうに回想する。
さらに、巨匠・円谷英二のもとでゴジラ映画の初期から関わってきた特撮監督は、「70年代は映画界全体が斜陽に入り、お金がかかる特撮ものはとくに敬遠された」と述懐。ゴジラのアイドル化やチャンピオンまつり(人気アニメとの同時上映)の導入など、迷走した時期を思い出し、苦笑いする一幕も。
何度もシリーズは終了の危機に追い込まれるが、そのたびに苦境から這い上がり、こうして生誕60年を迎えることができたのは、いかなる時も“原点回帰”の心を忘れなかった証し。インタビュー最後には、60年を支えたスタッフたちが目を輝かせながら、ゴジラのさらなる活躍に思いを寄せていた。
『GODZILLA ゴジラ』ブルーレイ&DVDは2月25日発売。完全数量限定生産5枚組は、1万5000円(税抜)。3D&2Dブルーレイ(3枚組)6800円(税抜)、ブルーレイ(2枚組)4700円(税抜)、DVD(2枚組)3800円(税抜)。