少年の成長を12年間撮影した『スクール・オブ・ロック』監督の新作が注目浴びる
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映画『スクール・オブ・ロック』(04)や『恋人までの距離(ディスタンス)』(95)三部作などで知られる、リチャード・リンクレイター監督の話題作『Boyhood(原題)』のアメリカ版予告編が公開になったが、この作品の撮影方法が注目を集めている。
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2月に開催された第64回ベルリン国際映画祭で銀熊賞・監督賞を受賞した本作は、リンクレイター監督が12年の歳月をかけて製作した新作。2002年の夏に撮影が始まった本作では、主人公の6歳の少年メイソンが青年へと成長していく過程を、家族関係や学校などの日常を通して描いている。
Los Angles Timesによると、ストーリーは6歳のメイソンが、シングル・マザーとして彼と姉サマンサを育てた母親オリヴィアにボストンへの引っ越しを宣告された矢先、ずっと不在だった父親メイソンSr.がアラスカから戻り彼らの前に姿を現すというもの。
本作でメイソンを演じるエラー・コールトレーンは、撮影開始当時7歳だったそうだが、メイソンの両親を演じる父親メイソン・Sr.役のイーサン・ホーク、母親のオリヴィア役のパトリシア・アークエットなど、他の出演者も12年間本作にコミットし、それぞれの役柄を演じる意欲作となっている。本作には他に、リンクレイター監督の実娘ローレライ・リンクレイターが、メイソンの姉サマンサ役で出演している。
公開された予告編では、自転車乗りや車中での姉弟ゲンカ、父親との野球観戦、女の子とのキスなど、少年が成長過程で体験するようなごくありふれた日常が映し出されている。髪を伸ばしたりヒゲを生やしたりしている高校生らしきメイソンも登場するが、「君は何になりたいんだ? 何をやりたい?」という問いかけに、メイソンはどんな答えを見出すのだろうか。少年の成長の記録であると同時に、家族の記録でもある本作の日本公開に期待したい。
『Boyhood(原題)』は7月11日に全米公開予定だ。