綾野剛主演、芥川賞受賞小説原作の『花腐し』、11.10公開決定&本予告解禁 追加キャストに奥田瑛二ら
綾野剛主演、荒井晴彦監督による映画『花腐(はなくた)し』が、11月10日より劇場公開されることが決定。本予告&本ポスタービジュアルが解禁され、追加キャストとして奥田瑛二、山崎ハコらの出演が発表された。
【動画】同じ女を愛した2人が偶然出会う――『花腐し』本予告
本作は、松浦寿輝の芥川賞受賞小説を原作とする、ふたりの男とひとりの女が織りなす、切なくも純粋な愛の物語。主演に綾野剛、共演に柄本佑、さとうほなみを迎え、『赫い髪の女』『キャバレー日記』などの日活ロマンポルノ作品をはじめ、『ヴァイブレータ』『共喰い』などの脚本を手がけた荒井晴彦が監督を務める。
廃れていくピンク映画業界で生きる映画監督・栩谷(綾野)と脚本家志望だった男・伊関(柄本)、そしてふたりが愛したひとりの女優・祥子(さとう)。タイトルに引用された万葉集の和歌「花腐し」とは、きれいに咲いた卯木(うつぎ)の花をも腐らせてしまう、じっとりと降りしきる雨を表現している。そのタイトル通り、梅雨のある日に出会った栩谷と伊関は、自分たちの愛した女について語り始める。そして、3人がしがみついてきた映画への夢がボロボロと崩れ始める中、それぞれの人生が交錯していく―。
本予告は、栩谷と伊関が梅雨のある日、初めて会うシーンから始まる。会話を重ねるうちに少しずつ警戒心が解けていく2人。やがて、それぞれが自らの朽ちつつある夢とともに、過去に本気で愛した女について語り始めるが、なんとそれが、同じ女“桐岡祥子”だったことをお互いは知り、衝撃を受ける。しかも、栩谷は伊関に「桐岡祥子は死んだ」と告げるー。
男2人が生きる時間を体現するかのようなモノクロ映像からは一転、“祥子”とそれぞれの男たちの記憶は色鮮やかな映像として蘇り、見るものを引き込んでいく印象的な映像となっている。
ポスターは栩谷、伊関、祥子の3人が土砂降りの雨の中、虚な目でたたずむ様子をとらえたもの。「朽ちてなお、生きていく」というコピーが添えられ、降りしきる雨とともに自らの夢も愛も朽ちさせていくかのようなビジュアルに仕上がっている。
また、本作の追加キャストが発表された。ピンク映画の監督・桑山役と寺本役にそれぞれ吉岡睦雄と川瀬陽太、中国からの留学生リンリン役にMINAMO、韓国からの留学生ハン・ユジョン役にNia、栩谷が身を寄せるビルのオーナー・金役にマキタスポーツ、韓国スナックのママ役に山崎ハコ、ピンク映画の製作会社社長・小倉役に赤座美代子、脚本家・沢井役に奥田瑛二がそれぞれ扮する。
映画『花腐し』は、11月10日より劇場公開。