神奈川県・横浜アリーナで22日、5日間にわたる乃木坂46のデビュー11周年記念公演「乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE」が開幕。終盤のMCでは、2月26日公演でグループを卒業する1期生の2代目キャプテン・秋元真夏が、3期生の副キャプテン・梅澤美波の“3代目キャプテン”就任を発表した。

　東京都の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」が変更されたことに伴い、マスク着用の条件で3年ぶりに“声出し”が解禁された公演。開幕曲「乃木坂の詩」に続く「Overture」では場内には割れんばかりの大歓声が響き、本編では「夜明けまで強がらなくてもいい」「きっかけ」など人気曲を次々と披露した。

　アンコールとなり、盛大な歓声を受けながら「ガールズルール」「ダンケシェーン」を披露。各メンバーが3年ぶりの“声出し”解禁公演への感想を吐露したMCの後半で、秋元が「私から、大事なお知らせをさせていただきたいと思います」と真剣な表情で語った。

　温かく見守る客席を前に「乃木坂46のキャプテンに、2019年の9月、就任して。初代キャプテン・桜井玲香からバトンをいただきました。ここまで3年ちょっと…」とつぶやき、涙を浮かべた秋元は「キャプテンとして、グループを引っ張ることがあまり得意ではないなと感じながらも、何か私の中で『こうやってやっていけばいい』という道が見つかるまで、しっかり頑張っていこうと決めた日から、3年半ぐらい経ちました」と回想した。

　秋元のスピーチは続き、メンバーやスタッフ、ファンの「力があって、優しい言葉をかけてくださったおかげで、ここまでやってくることができました」と感謝。「私のキャプテンとしての活動は、今日で終わりになるんですが、このあと、すてきな新キャプテンに引き継ぎたいと思います」と話し、「新キャプテンは、梅澤美波です！」と力強く発表した。

　日々の梅澤に対して「副キャプテンとして私のことをサポートしてくれて、副キャプテンという役職に就く前から、グループのことをまとめてくれたり、みんなをサポートする役割をしっかり果たしてくれて」と信頼を寄せる秋元は、副キャプテン就任以来、梅澤が「乃木坂としてはその役職が初めてできた場所だったので、どういうことをしたらいいかというのを、すごく、毎日毎日探しながら、私のことをずっと考えて、私のために何ができるのかというのを、本当にずっと横で考えてくれていた」と感謝。「私からはもう、心配の気持ちもないですし、もう梅にやってもらえるのが、何よりも一番うれしいので、こうやって引き継ぐことができて、今日ちょっと安心しています」と安堵（ど）の表情を見せた。

　観客からの「頑張れー！」という声援を受けた梅澤は、涙を浮かべながら「3代目キャプテンに就任することになりました」と宣言。「加入してからずっと玲香さんと真夏さんの姿を近くで見てきて、副キャプテンに就任してからは『もしかしたらその役割を自分が担う日が来るのかもしれないな』と、気持ちを強く固めていました。でも、キャプテンだと言われたときにすごく動揺している自分がいて、この立場になって初めて、真夏さんが背負っていたものの大きさに気づきました」と、不安があったことを明かした。

　梅澤のスピーチは続き「すごく重みのあるバトンを受け取ったと思ってます」と吐露。言葉を詰まらせながらも「これからの乃木坂を引っ張っていくには、この重みだったり、怖さを吹き飛ばす力が今の自分には必要なんだと思っています。後輩たちがのびのび、不安な気持ちなく活動できるグループを目指して、そして、ファンのみなさんが楽しんで追いかけられるグループにできるように、私なりに少しずつ頑張っていけたらいいなと思っています。よろしくお願いします」とファンに伝え、場内には盛大な拍手が響いた。

　梅澤の言葉を受けた秋元は「キャプテンに就任した瞬間のこの恐怖とか不安っていうのは、私も同じ気持ちを味わっているので、すごく今の梅の気持ちが分かるんです」とねぎらい、「キャプテンっていうポジションは、前向きに毎日走っているように、外からはもしかしたら見えるかもしれないんですけど、みなさんが思ってるより、本当ちょっとだけ、大変なこととかもあるのかなという気がしているので…」と大役での経験を吐露。「何か大変なこととか、つらそうな姿を見せている瞬間があったら、みなさんから温かい言葉をたくさんかけてあげてくれたらすごくうれしいなと思います。梅澤美波の応援をよろしくお願いします」と、ファンへのメッセージを届けた。