ワインスタイン事件描く『SHE SAID/シー・セッド』、ゾーイ・カザンの徹底した役作りに実在の記者も感謝
2人の女性記者がハリウッドの“絶対権力者”の大罪を暴いた実話に基づく映画『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』が、1月13日より全国公開される。同作で実在のスクープ記者を演じたゾーイ・カザンが徹底した役作りを明かした。
【写真】映画一家に生まれのゾーイ・カザン、敏腕スクープ記者を好演
ニューヨーク・タイムズのベストセラー『その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―』(新潮社)を映画化する本作は、世界中で社会現象となった“性犯罪告発運動”=#MeToo運動を爆発させ、まさに社会を動かした記者と女性たちの実話であり、真実を追求したジャーナリストの物語だ。
2017年10月5日、ニューヨーク・タイムズ紙の記者、ミーガン・トゥーイーとジョディ・カンターの2人が報道したスク―プ記事は、世界に衝撃を与えた。『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『ロード・オブ・ザ・リング』『恋に落ちたシェイクスピア』『英国王のスピーチ』…数々の名作を手掛け、ハリウッドで“神”とも呼ばれた映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの数十年に及ぶ性的暴行事件を告発したその記事は、翌年ジャーナリズムの権威であるピュリツァー賞を受賞。さらに映画業界や国を超えて世界中の性犯罪、セクシャルハラスメントの被害の声を促した。
本作でニューヨーク・タイムズ紙の実在の調査報道記者、ジョディ・カンター役を演じるのは、俳優のみならずプロデューサーや脚本家としても活躍するゾーイ・カザン。祖父は言わずと知れた巨匠エリア・カザン、そして父と母も映画監督兼脚本家という華麗なる映画一家に生まれ、自身は名門イェール大学で演劇を専攻。卒業後の2006年にブロードウェイで女優デビューしたのち、オスカー女優メリル・ストリープの娘役を演じた『恋するベーカリー』(2009)、製作総指揮や脚本も手掛けた『ルビー・スパークス』(2012)、第90回アカデミー賞脚本賞にノミネートされた意欲作『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』(2017)などに出演し、現在に至るまで着実にキャリアを積み上げ続けている。
実在の記者を演じるにあたり、本人の印象をつかむことが大切だと考えたゾーイは、ジョディと何度もディナーをともにし、多くの時間を一緒に過ごした。初の記者役ということもあり、「実務について私が知りたかったことは全て彼女たちの素晴らしい書籍に詳細に書かれていたけれど、私は『子育てはどうやっているの? 誰かにインタビューするときは、どのように座るの? ノートは持って行く? ボイスレコーダーは持っているの?』といった彼女の日常におけるリアルを知りたかった」という。
また、「彼女の身ぶりや口癖を学び、声を真似しようとしたわけではなく、鋭い知性、不屈の忍耐力、そして不正を正さなければならないという強い思いといった、彼女がこの世界で備えている資質を深く捉えることを大切にしていた」と、その内面的な部分を深く観察したことを明かしている。
ゾーイの徹底した役作りへのアプローチを肌で感じ、彼女が演じる自身の役をスクリーンで見た当のジョディは、「時々、ジャーナリストは日和見主義者、あるいはそれよりも酷く描かれることがあるけれど、ゾーイが私たち多くのジャーナリストたちの仕事に対するひたむきな姿勢を伝えてくれたことに感謝している」と喜びを滲ませながらコメント。
また、アシュレイ・ジャッドが意を決して取材を受けるシーンをはじめ、当時自身が実際に感じたことをゾーイが正確につかみ取って演じていることを実感し、「仕事と育児との兼ね合いを現実的に描いている映画は本当に珍しい。その全面にゾーイがもたらしてくれた威厳と豊かな感受性に感謝している」とゾーイに対する感謝を表している。
映画『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』は、1月13日より全国公開。
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