俳優の田中圭が1日、都内で開催された映画『ハウ』完成披露上映会舞台あいさつに、俳優犬のベック、池田エライザ、渡辺真起子、モトーラ世理奈、長澤樹、犬童一心監督と共に登壇。共演したベックの演技を絶賛したり、最近、私生活で癒された存在を明かした。

　『ゼロの焦点』『のぼうの城』の映画監督・犬童と、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』『余命1ヶ月の花嫁』を担当し、本作の原作者でもある斉藤ひろしが初タッグを組んだ本作は、ワンと鳴けない犬・ハウとちょっぴり気弱な青年・民夫の心温まる絆の物語。

　田中は「心温まる映画が出来上がりました」とあいさつし、ハウを演じたベックにマイクを近付け、「『天才俳優犬のベックです。ハウをやれて幸せでした』と言ってます」とニヤリ。ベックのかわいいところを聞かれると、「民夫とハウの絆を短期間で作るため、スタッフさんもなるべくベックとコミュニケーションをとらないようにして、僕がいる時は僕がずっと構うようにしてたんです」と回顧し、「やんちゃで、散歩のシーンも突然MAXスピードで走り出し、気を抜くと事故になるくらいのスピードで。僕も体力的には自信があるので一緒に走るんですけど、めちゃくちゃ早いんです。本気で走りたい時にしっぽを振ってる姿が印象的で、すごく素直で自由奔放さに癒されました」と満面の笑みで答えた。

　撮影中、田中とベックの触れ合いを間近で見ていた渡辺は「ハウと田中さんが見合ってる姿が本当に愛おしかった。こんな風に（田中の）変な引き出しが開いちゃうんだなと。これは相性がいいなと思いました」と仲の良さを感じたそう。池田は撮影中ベックとの共演シーンはないが、宣伝活動で共にすることが多かったそうで、「撮影中は本当におりこうさんで、カメラを見たり、顔を合わせたりしてくれて。現場で『OK』になった瞬間に、無邪気なワンちゃんに戻るのも愛おしかったですね」と微笑んだ。

　犬童監督は「ベックに向かっていく田中圭がオープンマインド120％、警戒心0で。最初から、2年前から知ってるかのような勢いで、そんなに心開けるんだと驚きました」と振り返り、初演技だったベックについては「僕は犬や猫を相当撮ってきたけど、ベックを見てて“演技をするんだ”と思いました。人と人を感じてる」と絶賛。田中も「完成した作品を観たときに、『ベック』じゃなくて『ハウ』で感動して。ハウが民夫と離れている時も1人で芝居をしていて本当にすごい。雨宿りしながら鳴いてるところはズキュンでした。観た人の95％は犬を飼いたいと思うと思う」と熱く語っていた。

　終盤には、田中と池田が心癒される存在を明かす一幕も。田中は「最近、友達に赤ちゃんが産まれて、分かりやすく癒されてる。責任が違うから、ただただかわいがってます」とニンマリ。池田は「家に小鳥が5羽と猫が2匹いて。後輩猫がわんぱくで、先輩猫がお姉さんらしくなったんです。うれしいけど寂しいなと思ったら、後輩猫がいない時にふにふにしてくれて癒されました」とはにかみながら明かしていた。

　映画『ハウ』は8月19日より全国公開。