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『どついたるねん』から33年――浪速のロッキーがよみがえる! 赤井英和主演『AKAI』公開決定

映画

 “浪速のロッキー”の異名で活躍した元プロボクサーで俳優の赤井英和の軌跡を追うドキュメンタリー映画『AKAI』が、9月9日より公開されることが決定。試合を直前に控えた若き日の赤井の姿を捉えたポスターが解禁された。

【写真】現在の赤井英和の姿『AKAI』場面写真

 俳優・タレントとして、世代を超えて愛されている赤井英和。彼はかつて1980年に鮮烈なデビューを飾ったプロボクサーで、戦績は21戦19勝16KO2敗。もっと前へ、もっと強く。ひたすら、どつき倒す。倒れても、立ち上がる。その歩みを止めない戦闘スタイルは多くの人々から支持を集め、大阪市西成区生まれの彼は当時「浪速のロッキー」と呼ばれた。本人は純粋にボクシングを愛し、相手を“どつきまくった”だけ。その姿勢は40年の時を経た今も変わらない。

 本作は、アメリカで映像を学んだ経験を持つ赤井の息子で現役のプロボクサー・赤井英五郎が監督と編集を務めた作品。赤井の俳優デビュー作『どついたるねん』(1989)を手掛けた阪本順治監督が全面協力している。再起不能のダウンから復活を遂げ『どついたるねん』で主演として自分自身を演じる姿、世界王者に挑戦した「ブルース・カリー戦」や引退の引き金になった「大和田正春戦」の息をのむ迫力の映像、貴重なインタビューなどを収めている。

 解禁されたポスタービジュアルに大きく写し出されているのは、絞り込まれた体が印象的な若き日の赤井の姿。写真家の篠山紀信が「大和田正春戦」の直前に撮影した今回初出しの貴重写真で、赤井の引退への迷いや葛藤を感じさせるものとなっている。

 本作について、全面協力した阪本順治は「『ひとは、生きてさえすりゃ、おもしろいことあるよ!』と、云われたかのような感慨と感動を覚えた。おかしみから始まり、やがて哀愁へと綴られ、そして、赤井英和という漢(おとこ)の温かな懐につつまれる。ひとびとが孤立し、いびつで不寛容な社会になってしまったいま、最も観るべき最高の映画!」とコメント。

 赤井英五郎監督は「この映画には、コロナ禍で感じたこと、家族への思いなど、いろんな思いを込めて作りました。父(赤井英和)は、過去や未来のことが考えられない性格、今この瞬間でしか生きていない。それは父の才能でもあるけど、『今日頑張れば、明日があるかもしれない』。これから観る方にはそんなことを感じて欲しいです」と語っている。

 映画『AKAI』は、9月9日より全国公開。

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