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是枝裕和監督、新作は日仏合作 主演に仏女優カトリーヌ・ドヌーヴ

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(左上から)カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエ、(下)是枝裕和
(左上から)カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエ、(下)是枝裕和

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 映画『万引き家族』で第71回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した是枝裕和監督が、フランスを代表する女優カトリーヌ・ドヌーヴを主演に迎え、日仏合作映画を手掛けることが発表された。是枝監督は「この人だったらいいなと思って書いたキャスティングが全部実現してしまったので、“さぁどうしよう”という感じですが頑張ります」と意気込みを語っている。

【写真】是枝裕和最新作『La Verite』(仏題・仮)ロケハンの様子

 是枝監督の最新作『La Verite』(仏題・仮)は、フランス映画の大女優で家族を顧みなかった母親と、元女優志望の脚本家の娘との確執を描く。カトリーヌが母を演じ、娘にジュリエット・ビノシュ、娘の夫をイーサン・ホーク、母が出演するSF映画の共演者にリュディヴィーヌ・サニエが扮する。

 本作のきっかけを、「15年程前に、『クローク』というタイトルで劇場の楽屋だけを舞台にした一幕もののお芝居を書き始めたのがスタートでした」と明かした是枝監督。当時は完成しなかったが、2011年にビノシュが来日した際に「何か将来的に一緒に映画を」と意気投合し、本企画が再浮上。フランスを舞台に書き直したという。

 ドヌーヴには2年前にオファーし、出演を快諾。本人にヒアリングを重ねながら、現在、脚本を執筆中とのこと。是枝監督は「(本作が)フランス映画史を背負ってきた女優の話なので、彼女がどういう風にお芝居と出会い向き合って、両親がそのことに対してどんな感情を抱いていたのか――。そのまま脚本にしているわけではないですが、話を聞きながら一緒に作っている感じです。今はこの企画をいい形でどう実現するのか、ドヌーヴとビノシュとは同士的になっていますね」と語っている。ドヌーヴは脚本について「魅力に溢れ、ユーモアと同時に残酷さを備えた素晴らしい脚本です」とコメントを寄せている。

 撮影は全編フランスで行い、キャスト、スタッフもほとんどフランス人を起用。是枝監督の演出は、現場で俳優の演技を見て変わっていく部分が大きいが、今回は言語の壁が立ちはだかる。早速、キャストのオーディション時にアドリブが分からないことを不安に感じたそうで、「クランクインする前にドヌーヴやビノシュとはしっかりコミュニケーションをとり、彼女たちには演出サイドにも立ってもらいたいと思っています。またどういうアプローチをすれば、いつも通り現場が生ものとして動いていくのか、やり方を考えたい」と課題を明かす。

 続けて「言葉も分からないし、文化も違うので、そこはプロデューサー陣と話しながら修正はしますが、いつもと変わらず撮ります。これまでの作品もフランスで公開され、『きちんと伝わっている』という実感はある。キャストが日本人かフランス人かの違いだけで、押し切ろうと思っています(笑)」と、気負いせず取り組むと話した。是枝監督が新しいフィールドでどんな作品を生み出すのか、期待が高まる。

 映画『La Verite』(仏題・仮)は2019年公開予定。

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